目の健康を守るために

疲れ目で困っている方へのアドバイス

(1)放置せずに眼科受診を

「ただの疲れ目だろう」「パソコン仕事するから疲れて当たり前だ」「コンタクトレンズを付けているんだからしょうがない」と我慢されている方、あきらめないで一度眼科を受診してみて下さい。目は「何とかしてくれ~!」と悲鳴を上げたくても、できません。(顕微鏡で観察すると、私たち眼科医には時にその叫び声が聞こえてきます。)
 “ただの疲れ目(あるいはかすみ目)”と思っていたら、緑内障などの悪い病気だったという方がいます。 また、悪い病気でなくても、軽い病気・異常が見つかって疲労の原因(犯人)が分かり、対策(予防・治療)を立てられることがあります。
 例えば、ドライアイ、自覚の無い(視力のさほど悪くない)遠視や乱視・老眼、眼鏡の不適合、コンタクトレンズの障害(乾燥、傷、アレルギー反応、酸素不足)、(軽度の)斜視、などなど。時に肝機能障害や貧血、副鼻腔炎といった身体の病気のサインの場合もあります。

(2)自分でできる疲れ目対策~目をいたわりましょう~

ポイント1:疲れる前に休む
 目の中で調節(ピント合わせ)をしている筋肉は、近くを見るほど縮んで頑張り、逆に遠くを見るほど楽をして休めます。VDT作業のマニュアルでは1時間で5~10分の休憩を勧めていますが、頻繁に短い休みを入れるほど良いでしょう。例えば5~10分に数秒休む(遠くを見る)というように。脚と同じです。1時間歩き続けてから休むより、5分ごと少し立ち止まる方が疲れないはずです。

ポイント2:疲れる要素を減らす
 パソコンや本を少しでも目から離した方が負担は軽減します。また、姿勢も一番楽になるように机や椅子の高さを調整して下さい。時々肩や首を回して血液循環を良くしてあげましょう。乾燥も大敵です。じっと凝視していると無意識に瞬きが減りますから、意識して瞬きを増やして下さい。乾燥感が強ければ、点眼も必要になります。部屋の湿度にも気を付けて下さい。眼鏡やコンタクトレンズを装用している方は、眼科を受診して不具合がないか見てもらうと良いでしょう。コンタクトレンズはできるだけ乾燥しにくく、酸素を多く通すレンズを選び、装用時間は少しでも短くしてあげて下さい。

ポイント3:目に良いサプリメント
 以前から、ブルーベリー、ルテイン、βカロテン、ビタミンEなどが目に良いと言われていますが、抗酸化作用(一種の老化防止)などが認められ、疲れ目に対する効果はあまり評価されていませんでした。最近、カロテノイドの一種であるアスタキサンチン(赤橙色の天然色素)が抗酸化作用も強く、調節疲労の回復に有効であるという報告がなされ、注目を集めています。

ポイント4:身体の疲れも溜めないで
 目が疲れれば身体も疲れ、身体が疲れれば目も疲れます。睡眠・栄養を十分にとり、全身の疲労を減らすこと。煙草はビタミンを破壊し、細い血管の血流を減らすので、減煙、可能なら禁煙を勧めます(ただし精神的ストレスも疲労を増やすので、無理にとは言いません)。肩凝りも気になる方は、マッサージや温浴などで少しでも和らげて下さい。


これらの努力をしても取れない頑固な疲れ目は、くれぐれも(1)の眼科受診を忘れずに!